こんにちは、華珠,です。
今回は高齢者に多くみられる【聴覚障害】についてみていきましょう。
高齢者に多くみられる【聴覚障害】は、老年症候群として扱われる病態の一つです。
高齢者の健康と生活を理解する上で重要な概念であり、介護福祉士国家試験やケアマネ試験、社会福祉士国家試験でも頻出のテーマです。出題傾向としては、以下の点が挙げられます。
国家試験における出題傾向
高齢者の聴覚障害の原因と種類
聴覚障害がもたらす影響
聴覚障害者への対応
聴覚障害のアセスメントポイント
介護福祉士国家試験では、障害の理解、老化の理解の分野、コミュニケーション技術など
社会福祉士国家試験では、主に人体の構造と機能及び疾病の分野
ケアマネ試験では、主に保健医療サービス分野
で出題されています。
過去問題に挑戦!
ではまず、介護福祉士国家試験の過去問題からです。
最初からわからなくても当然という気持ちで挑戦してみましょう。
ただ解説を読むよりも、考えることで、記憶に残りやすくなりますよ!
介護福祉士国家試験 第29回 問87
老人性難聴(presbycusis)の特徴として、正しいものを1つ選びなさい。
1 伝音性難聴に分類される。
2 高音域から始まる。
3 語音明瞭度は高くなる。
4 ウイルス感染で生じる。
5 症状は急激に進行する。
正答 2
介護福祉士国家試験 第35回 問76
Cさん(75歳、男性)は、老人性難聴(presbycusis)があり、右耳は中等度難聴、左耳は高度難聴である。耳かけ型補聴器を両耳で使用して静かな場所で話せば、なんとか相手の話を聞き取ることができる。
Cさんとの1対1のコミュニケーションの方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 正面で向き合って話しかける。
2 高音域の声を使って話しかける。
3 耳元で、できるだけ大きな声で話しかける。
4 手話で会話をする。
5 からだに触れてから話しかける。
正答 1
ケアマネジャー試験 第23回 問26
次の記述について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 老年症候群では、高齢期において生活機能の低下がみられる。
2 高齢者では、身体的な衰えや機能障害、慢性疾患の罹患、家族との死別などにより抑うつが高頻度にみられる。
3 高齢者では、エネルギーの消費が多くなるため、食欲が増す。
4 高齢者では、若年者に比べて体内水分貯蔵量が少なく、口渇も感じにくいため、脱水のリスクが高い。
5 内耳から大脳に異常があるために生じる難聴を、伝音性難聴という。
正答 1,2,4
過去問題にふれてみたところで、聴覚障害の概要についてみていきましょう!
高齢者の聴覚障害とは?
加齢に伴い、聴力が低下する状態を「老人性難聴」といいます。
音の聞こえにくさだけでなく、言葉の聞き取りにくさも伴い、コミュニケーションに支障をきたすことがあります。
高齢者の聴覚障害の原因は?
主な原因として次のものがあげられます。
遺伝的要因: 遺伝的な体質
薬物: 特定の薬物の副作用
生活習慣病: 糖尿病、高血圧など
騒音: 長期間の騒音曝露
加齢による内耳の機能低下: 音を感じ取る細胞の減少や機能低下
など、様々な要因があります。
高齢者の聴覚障害の種類

この分野でよく問われる、難聴の種類についてみていきましょう。
伝音性難聴
外耳や中耳の障害により、音がうまく伝わらない感音性難聴
内耳の障害により、音を感じにくくなる混合性難聴
伝音性難聴と感音性難聴の両方の要素を持つ
表では、老人性難聴を出しました。
こちらは、試験でよく出てきますのでご説明します。
老人性難聴とは?

老人性難聴は、加齢に伴い聴力が徐々に低下する感音性難聴です。
高音域から聞こえにくくなり、徐々に低い音域へと進行するのが特徴です。会話の聞き取りにくさや、音程の判別が難しくなるなどの症状が現れます。
では、聴覚障害の影響にはどんなものがあるのでしょうか?
聴覚障害がもたらす影響

コミュニケーションの困難
会話が聞き取りにくく、意思疎通が難しくなる社会参加の減少
会話が困難なため、外出や人との交流が減る認知機能の低下
聞こえにくい状態が続くと、脳への刺激が減り、認知機能が低下する精神的な影響
孤立感、不安感、抑うつ状態転倒のリスク増加
周囲の音が聞こえにくく、危険に気づきにくくなる
など、さまざまなリスクが考えられます。
では、どのような対応をしていけばよいのでしょうか?
高齢者の聴覚障害への対応
聴覚障害への対応として、次のような対応があげられます。

補聴器の利用: 聴力を補う
会話方法の工夫:
ゆっくりと話す
正面で向き合って話す
口元をはっきり見せる
静かな場所で話す
身振り手振りも活用する
環境整備:
騒音を避ける
照明を明るくする
コミュニケーション支援:
筆談
要約筆記
聴覚障害者向けコミュニケーションアプリ
など、さまざまな対応があります。その方の状況にあった対応をしていきましょう。
では、概要を把握できたところで、過去問題に再挑戦してみましょう!
過去問題に再挑戦
介護福祉士国家試験 第29回 問87
老人性難聴(presbycusis)の特徴として、正しいものを1つ選びなさい。
1 伝音性難聴に分類される。
2 高音域から始まる。
3 語音明瞭度は高くなる。
4 ウイルス感染で生じる。
5 症状は急激に進行する。
正答 2 高音域から始まる。

老人性難聴は、加齢に伴い聴力が徐々に低下する感音性難聴です。
高音域から聞こえにくくなり、徐々に低い音域へと進行するのが特徴です。 会話の聞き取りにくさや、音程の判別が難しくなるなどの症状が現れます。

伝音性難聴:外耳や中耳の障害
感音性難聴:内耳や聴神経の障害
老人性難聴:加齢による内耳の機能低下
介護福祉士国家試験 第35回 問76
Cさん(75歳、男性)は、老人性難聴(presbycusis)があり、右耳は中等度難聴、左耳は高度難聴である。耳かけ型補聴器を両耳で使用して静かな場所で話せば、なんとか相手の話を聞き取ることができる。
Cさんとの1対1のコミュニケーションの方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 正面で向き合って話しかける。
2 高音域の声を使って話しかける。
3 耳元で、できるだけ大きな声で話しかける。
4 手話で会話をする。
5 からだに触れてから話しかける。
正答 1 正面で向き合って話しかける。
ポイントは
高音域 聞こえにくい
大声 大声で話すと、補聴器の効果を妨げる可能性があります。
手話 Cさんが手話を理解できるとは限りません
触れる Cさんを驚かせてしまう可能性があります。
また、
静かな場所:Cさんが会話に集中しやすい
ゆっくりと話す:Cさんが言葉を理解しやすい
補聴器:Cさんの聴力を補う
これらの要素も、Cさんとのコミュニケーションを円滑にする上で重要ですので、配慮していきましょう。
では、最後にケアマネ試験に再挑戦してみましょう。
ケアマネジャー試験 第23回 問26
次の記述について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 老年症候群では、高齢期において生活機能の低下がみられる。
2 高齢者では、身体的な衰えや機能障害、慢性疾患の罹患、家族との死別などにより抑うつが高頻度にみられる。
3 高齢者では、エネルギーの消費が多くなるため、食欲が増す。
4 高齢者では、若年者に比べて体内水分貯蔵量が少なく、口渇も感じにくいため、脱水のリスクが高い。
5 内耳から大脳に異常があるために生じる難聴を、伝音性難聴という。
正答 1,2,4

老年症候群では、高齢期において生活機能の低下がみられる。
加齢に伴い、様々な機能が低下し、日常生活に支障をきたす状態が老年症候群です。
高齢者では、身体的な衰えや機能障害、慢性疾患の罹患、家族との死別などにより抑うつが高頻度にみられる。
身体的、精神的、社会的な要因が複合的に作用し、高齢者はうつになりやすい状況にあります。
高齢者では、若年者に比べて体内水分貯蔵量が少なく、口渇も感じにくいため、脱水のリスクが高い。
高齢者は、体内の水分量が減少し、脱水症状に気づきにくいため、注意が必要です。
誤答の理由

3.高齢者では、エネルギーの消費が多くなるため、食欲が増す。
誤り
一般的に、加齢とともに基礎代謝が低下するため、エネルギー消費は減少し、食欲も低下する傾向があります。5.内耳から大脳に異常があるために生じる難聴を、伝音性難聴という
誤り
伝音性難聴は、外耳や中耳の障害によって起こります。
内耳から大脳に異常がある難聴は、感音性難聴といいます。
最後に
いかがでしたでしょうか?
最後に視聴各障害のアセスメントのポイントを見てみましょう。
聴覚障害のアセスメントポイント

聴力の程度
どの程度の音が聞こえにくいか聞こえにくい音の種類
高音、低音など、特定の音が聞こえにくいかコミュニケーションの状況
会話がどの程度困難か生活への影響
日常生活にどのような支障が出ているか補聴器の利用状況
補聴器を使用しているか、使用状況はどうか
などを確認し、状況を把握し、それぞれに合った対策をしていきましょう。
高齢者の聴覚障害は、QOLを大きく低下させる要因の一つです。介護福祉士、社会福祉士、ケアマネージャーは、聴覚障害者の特性を理解し、適切な支援を提供することが求められます。
注意点
聴覚障害は、種類や程度によって、必要な支援が異なります。
個々の状況に合わせて、適切な支援を提供することが重要です。
聴覚障害者本人や家族からの情報収集をしっかりと行い、個別のケアプランを作成することが大切です。
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このブログ記事は、介護福祉士、社会福祉士、ケアマネージャー試験の学習に役立つ情報を提供することを目的としています。
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